英語習得においてはインプットとアウトプットの両方が大切だと言われます。これを聞けば当たり前だと思うかもしれません。しかし、多くの日本人は「英語は読めるけど話せない」というパターンが圧倒的に多いのではないでしょうか。
中学校から高校(大学?)まで英語を学ぶ訳ですから(今は小学校から英語を学ぶようですが)、英語の知識(語彙、文法)においてはほとんどの方が持ち合わせていると思います。でも英語に自信を持っている日本人は少ないですよね。
これはやはり圧倒的にアウトプットする機会がないのが要因です。本来であれば、学校の授業において、話すことを目的としたカリキュラムを組むべきだと思うのですが(今ここで言っても仕方がないことなので一先ず置いておきます)、この不足しているアウトプットについてはどのように克服していくべきなのか、が問題です。
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以上のようなことが考えられますが、自分の英語力に自信がなかったり、お金がかかることであったりと、一歩を踏み出すのに勇気がいると思います。
そんな方におすすめなのが「ランゲージエクスチェンジ」。私も実際に利用していますので詳細をお話ししていきたいと思います。
目次
ランゲージエクスチェンジとは
ランゲージエクスチェンジ(language exchange)は文字通り言語交換。チャットやメール、直接会って話すなど、自分が学びたい言語を教えてもらう代わりに、自分の母国語を相手に教えるものです。
例えば、アメリカ人と日本人がランゲージエクスチェンジをする場合は、日本人がアメリカ人に日本語を教え、アメリカ人が日本人に英語を教えるといったことになります。内容についてはお互いが教えて欲しいことが何かによって違ってきます。時間を分けてお互いの言語でフリーに会話する、旅行、ビジネスなど特定のシチュエーションで使う英語、もしくは日本語を教え合うなど、自由に決めることができます。
メリット・デメリット
メリット
1.コストがほとんどかからない
パートナーをどのように探すかによりますが、ランゲージエクスチェンジを扱う会社を経由してパートナーを紹介してもらうと手数料がかかってきますが、それ以外には基本的にはコストはかかりません。ただ、カフェなどを利用すればコーヒー代などがかかりますが、それぐらいです。
2.お互いにとってプラス
それぞれの言語を学ぶという目的が一致しているので、これに関しては言うまでもなくwin-winです。
3.スピーキングの練習になる
相手には日本語を教えることになりますが、相手の日本語レベルによっては日本語を英語で教えていくことになります。英語で何かを説明するという機会は日本にいるとなかなかないので、この経験は英語のレベルを上げるうえではとても重要だと思います。
4.外国人の友達ができる
この出会いによって他にも多くの外国人と知り合う可能性があり、グローバルなネットワークが構築できます。
デメリット
1.パートナーが見つかるまでに時間がかかる場合がある
英会話スクールやオンライン英会話などは、相手が見つからないということはありえませんが、ランゲージエクスチェンジでは探し方にもよりますが、なかなかパートナーが見つからないこともあります。時間がない方は別の方法を考えるべきかもしれません。
2.相性の問題
パートナーが見つかったとしても相性が合わず続かないこともあります。英会話スクールなどはすぐに先生を変えることができると思いますが、ランゲージエクスチェンジの場合はそれがすぐに出来ません。もしパートナーに満足できなければ、その旨を相手に伝えなければいけませんし、また1からパートナーを探さなければなりません。
3.基本的には素人同士
それぞれの言語を教える訳ですが、基本的には素人同士なので教えたこと、教えられたことに満足できるかどうかという問題は出てきます。お互いどこまでそれを求めるかによりますが、始める前にそのことは頭に入れておく必要があります。
パートナーの探し方
今は色々な方法で言語交換のパートナーを探すことができます。アプリで探すこともできますし、ランゲージエクスチェンジを目的としたサイトを利用して探すこともできます。
アプリであれば「Hello Talk」「Tandem」は有名ですし評価も高いようです。App StoreやGoogle Playで検索すると数多くのアプリが出てくるので評価も見つつ、自分に合うアプリを見つけてみてください。サイトに関しても検索するといくつか出てきますが、ここでは私が実際に活用しているサイトを紹介します。
それは「ラーニングキャッチボール」というサイト。いわゆるパートナー探しを仲介してくれるサイトです。
http://www.learning-catchball.com
私はこのサイトを利用して二人のパートナーを紹介してもらった実績があります。
流れを説明すると、まずは自分のプロフィール、パートナーに対する条件、言語レベルなどを登録して、その条件に合ったパートナーを紹介してもらいます。そして、相手のプロフィールを見て交流をするかどうかを判断し、交流したいと思ったら一度オンラインで顔合わせをして実際に会うかどうかを決めます。もし自分の条件に合わない場合は断ることができ、改めて別のパートナーを紹介してもらうことが可能です。ここまでは一切費用はかかりません。実際に交流を継続することが決まったら5,000円の費用が発生するという仕組みになっています。また、二人目以降のパートナーを希望することもでき、マッチングが成立した場合は3,000円がかかります。かかる費用はマッチングが成立した時だけですので、費用面の心配をする必要はあまりないかと思います。あとは、カフェで会うのであれば毎回のドリンク代がかかる程度で済みます。
私はこのサイトでアメリカ人男性、ジャマイカ人女性の二人を紹介してもらい、現在はジャマイカ人女性と言語交換を継続しているという状況です。
パートナーが決まるまでに少し時間がかかりましたが、このサイトに対しては満足しています。今後もさらにもう一人パートナーを紹介してもらおうと考えています。
まとめ
ランゲージエクスチェンジにも当然ながらメリット、デメリットはあります。ただ、総合的には英語力向上においてはかなり有効的な手段ではないかと思います。ただ、一番のおすすめとしてはある程度(中学生レベル)まで学習してから始めたいところです。まずは比較的安価なオンライン英会話で会話慣れをした上で、ランゲージエクスチェンジを始めるといいかもしれません。